総括

日付も変わり大晦日。

あっという間に年末、今年もいろいろ頑張った。

プライベートでは親知らずを4本全部抜き、虫歯を治療。
資格も2つ取って、仕事もきっちり成果を出した。

音楽はアルバムも完成させて、クオリティの高いMIXも完成した。
新しいコネクションがいくつも出来たのは本当に良い経験。
あとは来年2月にアナログを発売してからが勝負。

それにしても今年は悲しいニュースばかりで、暗い1年だったように思う。
特に音楽業界は、一部を除いて環境的には厳しくなるばかり。

一昔前は中途半端に音楽で食えてた人が今は一番地獄なんじゃないかな。
音楽では生活出来なくなった、かと言って年齢的に他に仕事にありつけない。
なりふり構わずセルアウトも結果に結びつかず叩かれ、負のスパイラルに。

結局のところ、ウルトラCなんてものはなくて地道に頑張るしかない。
運良く押し上げられても、その後は押し上げられた高さから落とされる。
そんな世界だから。

自分と同じようなことをやってる人が何を目標としているのかはよくわからない。
実際のところ、同業者的な人とシリアスな話をする機会もないし、
言ってる内容とやってることがかけ離れれてるのを聞かされると、
うっかり白目をむいてしまうのでなんとなく避けてるのかもしれない。

チヤホヤされれば誰だって悪い気はしないけど、変に持ち上げられると、
もっとチヤホヤされたいという誘惑が待っている。

ただ、ベーシックで王道のHIPHOPは万人受けするはずがない。
例えばウチの母親がUltra Magnetic Mc’sを好んで聴くとは思えない。

キムタクのスクラップを集めてたウチの婆さんが、Chuck Dのスクラップを集める訳がない。
ましてや「Fight The Power!!」などと口ずさむこともない。

突き詰めれば突き詰めるほど、世間からは受け入れられにくくなる。
誰もカニエのラップが上手いなんて思ってないし、
BEPなんて硬派な1stアルバムとは全く別物になったことで売れている。
HIPHOPなんて括りはもうあってないようなもの。

要はどっちをとるのか。
流行にのっかったり、それっぽいピアノをピロピロ言わせて世間のご機嫌伺うのか、
それとも豪快に首を振れる硬派な曲を作るのか。

自分は誘惑に負けずに後者でありたい。
その為には、誘惑に負けない環境を作らないといけない。
だから仕事をおざなりにせずに、音楽と同じように向上心を持って仕事に取り組むことで、
結果的に生活が安定して音楽制作に没頭出来る。

音楽をお金にしなければという邪念もなくなる。

だからと言って欲や野心がない訳じゃないし、
売れなくてもいいなんてウンコみたいな言い訳をするつもりは全くない。

クオリティとセールスのバランスを保ちつつ、
近い価値観の人を少しずつでも世界中から取り込んでいければ、
最終的にクオリティだけに打ち込める最高の制作環境が整うのでは。

そんなことを考えながら、また来年から新しいアルバムを作り始めようと思う。
アルバムを聴いてくれた人達に幸あれ!

それでは良い年末を!!