刺激

今回は驚くほど長文に。

いいね!とか短文のやり取りは建設的なものを何も生み出さないから文字多目で。

建設的にとかメリットがとか言うと煙たがられることが多々あるけど、

そんなのシカトしてとにかく今日は長文の文字オンリー。

昨日はとある映像へ使用する音楽を作る頼まれ事があって、

その映像の素材的なものを見せてもらいながらの打ち合わせ。

映像のイメージに合いそうなサンプリングソースをいくつか聞いてもらい、

映像の展開に合わせてこんな感じで曲が展開するというような話をして、

概ねイメージが定まったのでその話はあっさりと終了。

そこからは仕事の話に。

どこへ行っても景気の悪い話しか聞かない中で、我慢を続けるよりも、

失うものが少ない自分達はこれまでの経験を生かして、どう攻めていくべきかという話になった。

攻めることで自分達が好きな文化を発展させたいという気持ちがあったから。

根拠のない理想論だけ語って終了みたいなのはまあよくありがちなんだけど、

人とは少し違う経験を活かしたそういう話はなかなか出来ないもので、

お互いに今までやってきた経験が、どういう風に見せると強みになるのか、

どういう形であれば今のニーズに食い込めるのか、また新たなニーズを掘り起こせるか、

継続的なビジネスモデルとして形になりそうなのかというよう感じの話に。

内容的に今は抽象的な形でしか書けないんだけど、

すごく刺激的でありながら、現実離れしている訳でもなく、

ここ最近もやもやとしていて朧げだったイメージが少し形になりそうな気がして、

自分の経験を活かした強みを当て込みながらじっくり考えてみようと思った。

経験を活かした強みを生み出すために一番大切なことは継続することで、

継続し続けるには、少なかろうが他人からの評価がないとモチベーションが保てない。

評価を得るために、作品のクオリティを保たなければならない。

作品のクオリティを保つためには、制作に集中できる環境が必要であり、

制作に集中するには一定水準の生活を保てるようにしなければならないし、

さらにクオリティを上げるには、いろんな形で先行投資も必要だったりする。

これは音楽に限らず仕事も同じだと思う。

今から7年くらい前、

音楽で仕掛けるタイミングを探りながら、とにかく仕事を頑張ってお金を稼いだ。

自分がやりたい音楽が正当な評価をされるのであれば何となく今だろうと思い、

自分のレーベルを立ち上げて、何もわからずただレコードをリリースしようと決めた時は、

リスクを顧みず我武者らに頑張れたし、全てが刺激的で運良く結果もついてきた。

ただ目標のハードルが上がれば上がるほど、継続しながら確実に前へ進むために、

リスクを回避して堅実な選択をするようになってしまい、刺激は少なくなった気がする。

そもそも刺激とは何なのかと考えてみると、新しい事や物に出会い、

そこで得た感情的なものであったり感覚がきっかけで新しい何かが生まれる、

そんな感情や感覚の部分だと思う。

初めて自分の曲がアナログになったことや、国内や海外のチャートで1位になったこと、

海外のレーベルから自分の曲が発売されたことや、海外でDJしたこと。

自分が好きだったミュージシャンと競演できたこともそう。

そういう刺激があったからこそ前に進めたし、継続もできたと思う。

次のアルバムも自分がDJでかけたいという軸はぶらさず新しい曲に挑戦してみたり、

さらなる刺激を求めて、10月にロンドンへDJをしに行く事も決まった。

そこでまた新たな刺激を受けて、次の展開を考えようと思っていたんだけど、

感覚が麻痺してきたのか、次の展開を考えるにはまだ何かが足りない気がしていた。

今回の話はそんな足りなかった部分を埋め合わせると同時に、

数年前と大きく様変わりした音楽業界の中で音楽を作り続けることに対して、

もう少し正面から向き合わなければならないなと思った。

なんでこんなにも長く書いたのかと言うと、

ただ単純に今年一番刺激を受けて、珍しく気持ちが高ぶったという。

それだけです。でもそういうのが一番大切だと思いました。

文字だけって読みづらいね。

ではまた。